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Transcription
- 主人公:
- 気を失った少女を連れて、俺たちはグラスカバーキャンプに戻った。
- テネブリス:
無事に帰ってこれましたね。お疲れ様でした、司令官さん。
そして、エタニティさんも。 - カント:
あれネーブさん?僕には労いの言葉がありませんね?
- カント:
これだと僕が本当に何もしていない人みたいじゃないですか!
- テネブリス:
実際に何もしていないでしょう。
- カント:
どうしてそんな寂しいことを!
僕がエタニティさんをどれだけ一生懸命応援したか! - テネブリス:
わかりましたわかりました……あなたもお疲れ様でした。
- あの子の調子はどう?
- テネブリス:
まだ意識は戻っていません。
- テネブリス:
とりあえず目が覚めたら、ちゃんと話してみようと思います。
- カント:
ふむ……ところでネーブさん、大丈夫なんですか?
"あの子"に見られたら厄介なことになりそうですが? - テネブリス:
それは……
- ???:
厄介?それってうちのことば言っとーと?
- カント:
おっと噂をすれば……
- テネブリス:
イリスさん……
- イリス・ユマ:
またえらいもんば連れてきたね。テネブリス。
- 主人公:
- 初めて会う…誰だ?
- テネブリス:
イリスさん、言いたいことはわかりますが……
- イリス・ユマ:
話す必要もなかやろ。もうずっと我慢しとったけん、テネブリス。
あんたもよー考えて行動した方がよかばい。 - テネブリス:
デザイアワーカーも結局は人間です。この空白の被害者にすぎません。
- イリス・ユマ:
被害者やったら、人を好き放題殺してもよかってことね?
- イリス・ユマ:
そげな理屈は絶対に受け入れられんけん。
- テネブリス:
イリスさん…ここの人たちは自ら望んで空白に入って
人を殺しているわけじゃありません。 - イリス・ユマ:
一度人を噛んで血の味を覚えた犬は、殺処分されないかんって知っとるよね?
- テネブリス:
人は犬じゃありません。
- イリス・ユマ:
うちはデザイアを人だとは思わん。
- テネブリス:
……
- イリス・ユマ:
……
- カント:
わあ!ははは!また喧嘩ですか?
- テネブリス:
喧嘩じゃありません。
- カント:
これが喧嘩じゃなければ何なのですか!
イリスさん、今は黙って大人の判断に従ってください! - イリス・ユマ:
大人の……
うちが弱くて子供やけん、全部我慢して目をつぶれってことね? - カント:
そうです!少なくともあなたよりはまだ冷静な判断ができますからね。
- カント:
無駄に何年も生きているわけではありません。
- イリス・ユマ:
いつもそうやって大人たちで勝手に決めて……
- テネブリス:
あなたが心配していることは私もよくわかっています。
連れてきた以上、しっかり責任を取りますから。 - カント:
ネーブさん!そんな風に弱腰だから、いつも喧嘩になるんですよ!
たまにはもう少し断固とした態度で言い返してくださいよ! - イリス・ユマ:
いつもそうやって自分たちだけが偉かみたいに言ってから…
- イリス・ユマ:
うちが何もできんと思っとるやろ?
よかよ。そうやってずっと馬鹿にしとればいいんよ。 どうなるか今に見せちゃるけん。 - テネブリス:
…行ってしまいましたか……
- カント:
ネーブさん、あのままにしておくと本当にいつか大きな事件を起こしますよ。
本当に…… - テネブリス:
例えそうだとしても大変な時期に私たちがいがみ合う必要はありません。
あの子の言うことも意見として受け入れなければ。 - カント:
ふむ……少し不安ですが、わかりました。
- カント:
それでは僕はこれで失礼します。
イリスさんの事はもう一度よく考えてみるべきかと思いますよ。 - テネブリス:
わかりました。忠告ありがとうございます。
- テネブリス:
ふぅ…
- お疲れ様。
- テネブリス:
すみません。お恥ずかしい所を見せてしまいましたね。
- いや、大丈夫だよ。
- テネブリス:
たまに何をどうすればいいのかよく分からなくなります。
- テネブリス:
自分がちゃんとできているのかさえ疑わしくなる時もあります。
- それは当然のことだよ。何が本当の正解なのかは誰も分からない…
- でも、君はこのキャンプのリーダーだろ?
- 君が不安そうなところを見てしまったら、みんなも不安になる。
- テネブリス:
私が不安そうなところを見たら、みんなも不安になる…
- ごめん。負担になるような言い方になっちゃったかな。
- テネブリス:
いえ、あなたは間違っていません。
- テネブリス:
おかげで少し目が覚めました。さすが司令官さんですね。
- テネブリス:
まずはこの子を人に危害を加えることができない場所へ連れて行って
拘束しておきます。 - 話をしてみるつもりなら俺も一緒に行くよ。
- テネブリス:
わかりました。それでは整備が終わったらそこへご案内します。
- テネブリス:
ここです。
- 主人公:
- エタニティの状態を確認した後、
俺はテネブリスに案内されて地下室へと向かった。 - テネブリス:
そろそろ気が付いているはずです。
一応動けないように拘束してはいますが…気を付けてください。 - 分かった。
- テネブリス:
でも……
- エタニティ:
……?
- テネブリス:
エタニティさんも一緒に入るんですか?
- エタニティ:
はい。ご主人様がいらっしゃる所ならどこでもご一緒します。
- テネブリス:
…わかりました。 エタニティさんなら特に問題はないでしょう。
- テネブリス:
では、ドアを開けます。
- ???:
……
- テネブリス:
予想はしていましたが……傷は完全に癒えていますね。
折れた腕はもちろん、切られた髪まで全て…… - …もしかしてデザイアワーカーって若い人しかなれなかったりする?
- テネブリス:
確信はありませんが可能性は高いです。
幼いほど感情に振り回されやすく、それだけデザイアエナジーに 侵食されやすいですからね。 - テネブリス:
とにかく、これからこの子と話を―
- ???:
客人を縛ったまま立ち話をするような野蛮人とは話したくありませんわ。
礼儀を学んでから出直してきてください。 - 主人公:
- ……
- テネブリス:
こちらにいらっしゃる司令官さんはとても聡明な方ですよ。
そう言わず、少し話をしてみませんか? - ???:
会話とは、ただの空虚な音の流れに過ぎません。
さっさとわたくしを殺したらどうですか? - ???:
ご覧の通り、あなたたちと戦って受けた傷はもう治りましたわ。
つまらない正義感に流されてせっかくの機会を逃すのですか? - こっちにそのつもりはないし、命は大事にしろ。
- ???:
わたくしの命に価値などありませんわ。
もちろん、あなたたちの命も同様です。 さぁ、ですからさっさと殺してください。 - 何かやってみたい事とかないのかな?食べたいものとか…
- ???:
殺してください。
- 君の名前は?
- ???:
殺してください。
- 俺のことは司令官って呼んで。
- ???:
殺してください。
- 主人公:
- これは…なかなか手強い……
- どうすればちゃんと話をしてくれる?
- ???:
貴族と話したいのなら、それ相応の礼節というものがありますわ。
わたくしはメイドが食器を置く位置を間違えただけで追い出されるような 名家の生まれです。 - ???:
理解出来なければいっそ獣のように吠えてはいかがですか?
こんなカビの生えた地下室にわたくしを閉じ込めて、 無駄に命をつないでいるあなたたちには相応しいかと。 - ???:
さぁ、早く殺しなさい。
でなければ、ここを抜け出して皆殺しにしてもよろしいのですよ? - テネブリス:
一体なぜここまで戦いたがるのかよく分かりませんね……
- 主人公:
- こういうのにはもう慣れたと思っていたが……俺もまだまだだな……
- エタニティ:
あなたは…戦うことを望んでいるのですか?
- 主人公:
- エタニティ?
- ???:
またあなたですか。
まぁ、むしろメイドでしたら最低限の礼節は理解できているかもしれませんわね。 - エタニティ:
エタニティと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。 - 主人公:
- メイドらしく丁寧に挨拶をするエタニティをしばらく眺めた少女は、
何やら納得したように頷き、口を開いた。 - リリー・ブルームメルヘン:
いいでしょう。ギリギリ合格ですわね。
わたくしはリリー・ブルームメルヘンですわ。 短い時間ですが、よろしくお願いいたします。 - エタニティ:
リリーさんは……戦いたいのですか?
- リリー・ブルームメルヘン:
生きていることを止めるためには特別な理由が必要でしょう?
- リリー・ブルームメルヘン:
そういうあなたにも「死」のイメージが感じられますわね。
- エタニティ:
はい。私はご主人様と一生を共にした後、同じ棺に入って人生を終えるように
設計されていますから。 - エタニティ:
ですから、いつか時が来れば、死を甘んじて受け入れるでしょう。
- リリー・ブルームメルヘン:
設計……どういう意味かはわかりませんが、
それなら今この場であの男が死んだらどうされますの? - リリー・ブルームメルヘン:
あなたもすぐに命を絶つのですか?
- エタニティ:
それは…
- リリー・ブルームメルヘン:
ふん、つまらないですわね。
わたくしは生まれた時から貴族としての誇りを胸に 様々なことを学んできましたわ。 - リリー・ブルームメルヘン:
困難には挑戦し、苦難は克服し、
その結果頂点に君臨し、勝ち誇ることができたのです。 - リリー・ブルームメルヘン:
あなたと違って……わたくしには少しの迷いもありません。
この違い、お分かりになりますか? - エタニティ:
……
- リリー・ブルームメルヘン:
ぐうの音も出ないといった様子ですわね。
- エタニティ:
リリーさん、一つだけお伺いしてもよろしいでしょうか?
- リリー・ブルームメルヘン:
はい、どうぞお好きに。
- エタニティ:
あなたは……自分のことを一人だと思っているのですか?
- リリー・ブルームメルヘン:
何を言うのかと思ったら…
- リリー・ブルームメルヘン:
ご覧のとおり、わたくしは一人ですわ。
あなたのように一生を共にする方も、死を共にする方も… "今は"もういませんからね。 - リリー・ブルームメルヘン:
もういいですわ。くだらない話は終わりにしましょう。
- リリー・ブルームメルヘン:
あ、 もし戦うというのなら……
- リリー・ブルームメルヘン:
わたくしはいつでも歓迎いたしますわ。
- テネブリス:
お疲れ様でした。
- いや、俺は何もしてないよ。
- テネブリス:
今は対話をしながら待つしかなさそうですね。
デザイアワーカーならきっと自分だけの欲望が一つくらいはあるでしょう。 - その欲望って…戦うことじゃないの?
- テネブリス:
それは…まだ確証はありませんが、私は違うと思います。
- テネブリス:
とにかく、お疲れ様でした。
ここは私に任せて司令官さんはゆっくり休んでください。 - 主人公:
- ……
- 主人公:
- 戦う事じゃない、別の欲望……
- 主人公:
- でもおかしくないか?欲望というものが必ず存在するならば、
それを成し遂げるために生きていなければならないはずなのに…… - 主人公:
- リリーはあまりにも簡単に「殺してください」と言っていた。
- エタニティ:
……
- エタニティ?どうした?
- エタニティ:
似ています。
- 似てるって……リリーが?
- エタニティ:
はい、リリーさんは私と似ています。
- エタニティ:
正しくは…私ではなく、他のエタニティと似ています…
- 主人公:
- 他のエタニティ…?
- エタニティ:
直接見たことはありませんが、滅亡前のエタニティたちが迎えた最期を
私は知っています。 - …主人と一緒に棺に入り、生を終える…ってあれだよね?
- エタニティ:
はい。しかし、それだけではありません。
私はまた別の最期も知っています。 - 主人公:
- また別の最期…?
- エタニティ:
主人を守ることもできず、一緒に棺に入ることもできないまま……
生き残ってしまったエタニティたちの最期です。 - 主人公:
- 翌日、俺はエタニティと一緒に地下室へ向かった。
もう一度リリーと話すために。 - テネブリス:
…話はわかりました。
- テネブリス:
本当にその方法でよろしいのですか?
- うん。ちゃんと確認しておいたほうがいいから。
- テネブリス:
分かりました。それでは行きましょう。
- リリー・ブルームメルヘン:
……
- リリー・ブルームメルヘン:
…またいらっしゃったのですか?
- テネブリス:
昨夜はよく眠れましたか?
- リリー・ブルームメルヘン:
あなたもよく知っているのではなくて?
ワーカーたちにとって"睡眠"はただの選択に過ぎませんわ。 - リリー・ブルームメルヘン:
挨拶や安否確認するために来たわけではないのでしょう?
何の用ですか? - エタニティ:
…用があるのは…私です。
- エタニティ:
あなたが望むなら……
私が戦ってあげましょう。