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Transcription
- クノイチ・シデン:
- 儂は一体何をしておるのじゃろうな?
守りたかったはずの弟子たちと刃を交えて…… - クノイチ・シデン:
- ……こんな顔をさせて……
- クノイチ・シデン:
- たわけは儂じゃ……
- クノイチ・エンライ:
…雷神一閃…!
- クノイチ・エンライ:
- オウカの刃が迫る。儂ならば避けることは容易じゃ。
じゃが…… - クノイチ・シデン:
- これで全てを終わりにしよう……
- クノイチ・シデン:
すまなかった……
- クノイチ・シデン:
…っ!!!!!!!!!
- クノイチ・シデン:
- 体をゆっくりと激痛が走る。
- クノイチ・シデン:
くあ………アァ………
- クノイチ・シデン:
- 儂の血飛沫が目の前で鮮やかに散り、その向こうにオウカ達の顔が見えた。
- クノイチ・シデン:
- なんて顔をしておる……最後まで隠し通さんか……
- クノイチ・シデン:
- 未熟者め……
- クノイチ・シデン:
- 儂が地面に倒れると、三人が慌てて駆け寄ってくる。
- クノイチ・ゼロ:
師匠…今、わざと……!
- クノイチ・カエン:
師匠…!
- クノイチ・シデン:
- ゆっくりと霞んでいく意識の中で声が聞こえる……
- クノイチ・エンライ:
今、応急処置をします!しっかり…!
- クノイチ・シデン:
- ……何を……
- クノイチ・エンライ:
ロクさん!初代様を!!
- クノイチ・シデン:
- ロク……
- RF87ロク:
ご安心ください。私が一瞬でオルカ号まで運びましょう。
- クノイチ・シデン:
- ……オルカ……
- オルカ号、修復室
- クノイチ・シデン:
う……
- 起きた?
- クノイチ・シデン:
こ、ここは……
- オルカ号の修復室だよ。
- 主人公:
- 一昨日の夜、「くノ一のやり方でシデンを説得する」と書かれた置き手紙を
見つけたと思ったら、ロクが負傷したシデンをオルカ号に連れてきた。 - 主人公:
- はじめは何が何やら分からず特異体がもう一体いたのかと焦ったが、
ロクから事の顛末を聞き、遅れて帰ってきたエンライたちからも 説明と謝罪を受けた。 - クノイチ・シデン:
……す、ては…あ、子……
- クノイチ・シデン:
…??
- ドクター:
喋りにくい?
- クノイチ・シデン:
あ、ああ……
- ごめんだけど、時間認識の拡張を解除した。
- ドクター:
うん。ついでにリミッターを設定して、
自分で発動、解除ができるようにしておいたよ。 - クノイチ・シデン:
……そ、か……
- ドクター:
リミッターの設定はどうしようかって思ってたんだけど、
やっぱり時間認識を3倍にするなんて、脳への負担がとんでもないからね。 - ドクター:
当初の設定通り、発動しても1.3倍になるようにしておいたよ。
- ドクター:
実際、シデンお姉ちゃんの脳とモジュールはほとんど休むことが
出来なかったみたい。 - ドクター:
このまま放ってたらモジュールが
焼き切れるか精神が壊れるかのどっちかだったよ。 - クノイチ・シデン:
……
- 今まで大変だったね。
- 主人公:
- すると、シデンは静かに涙を流し始めた。
- クノイチ・シデン:
…ォウカ…たちは……
- 勝手なことをしたって言って自分で独房に入ってるよ。
- 主人公:
- エンライたちがやったことは確かに驚いたし、シデンに傷を負わせるほどの
戦いをさせたことに悲しみと申し訳なさを感じた。 - クノイチ・シデン:
…あの子たちは…悪くない。すべて儂が…おぬしを…人間を信じる勇気が…
なかったから…… - クノイチ・シデン:
すまぬ……すまぬ……
- 主人公:
- 俺は首を横に振った。
- 主人公:
- これはそんなに簡単に決断できる問題じゃない。
きっと俺も同じ状況だったらシデンの様に悩んでいたはずだ。 - 主人公:
- だからこそ、エンライはエンライのやり方でシデンを救おうとしたんだろう。
- 調子がよくなったら、一緒にエンライたちに会いに行こう。
- ドクター:
傷も塞がってるし、今日一日ちゃんと睡眠をとれば、
起き上がれるようになると思うよ。 - クノイチ・シデン:
……ああ……わかった……
- 翌日
- 主人公:
- 俺とシデンはエンライたちが入っている独房へ向かった。
- クノイチ・エンライ:
殿…初代様。
- 主人公:
- 独房の鍵は開けておいたのだが、扉を開けるとエンライ、ゼロ、カエンの三人は
床に正座をして俺たちを迎えた。 - もういいでしょ?出ておいで。
- クノイチ・エンライ:
……いえ、スミレとハツナはまだしも……わたくしは……
- クノイチ・ゼロ:
拙者もまだここにいるでござる。
- クノイチ・カエン:
カエンも、いる。
- 命令してもいいんだよ。
- クノイチ・エンライ:
……わかりました……
- 主人公:
- そう言うとやっと三人は暗い独房から出てきた。
- クノイチ・シデン:
おぬしたち……
- クノイチ・エンライ:
初代様…術は……
- クノイチ・シデン:
術は解除してもらった。まだ少し慣れんが……
久しぶりにおぬしたちの声を聞いた感じがする。 - クノイチ・エンライ:
よかった……よかった……
- クノイチ・カエン:
師匠…
- 主人公:
- エンライたちはシデンに抱きつき、シデンも三人の背中にそっと腕を回した。
- クノイチ・シデン:
オウカ、スミレ、ハツナ……すまなかった……
- クノイチ・シデン:
おぬしたちに辛いことをさせた……
- クノイチ・シデン:
そして、ありがとう…
- クノイチ・エンライ:
わたくしたちこそ…申し訳ございません……
- クノイチ・エンライ:
あんな方法でしかあなた様を……
- クノイチ・シデン:
泣くな。くノ一として自身の意思を貫いたのじゃろう?
なら、胸を張れ。 - クノイチ・シデン:
儂が折れ、おぬしたちの意思に従っただけじゃ。
- クノイチ・シデン:
強くなったな…可愛い弟子たちよ。
- 主人公:
- しばらくして…
- 主人公:
- シデンは俺に向き直り、ゆっくりと深呼吸をした。
- クノイチ・シデン:
人間…おぬしには本当に助けられた……
- ううん。君を助けたのはエンライたちだよ。
- クノイチ・シデン:
何を言っておる。おぬしがおらねば何も始まっておらんじゃろ。
- クノイチ・シデン:
遠慮をするな。素直に感謝を受け取れ。
- わかった。どういたしまして。
- クノイチ・シデン:
はは、それでよい。
- 主人公:
- シデンは柔らかく笑った。
- クノイチ・シデン:
人間。
- ん?
- クノイチ・シデン:
おぬしたちはこれからどうするのじゃ?
- 主人公:
- シデンの術を解除したことで、俺たちが日本にいる理由はなくなった。
セントオルカも解体してオルカ号へ積み込んだ。 - 主人公:
- ヨーロッパをあまり放っておくことも出来ないし、
明日にでもこの地を去るつもりだ。 - 明日にはヨーロッパに帰るかな。
- クノイチ・シデン:
そうか…
- 君はどうする?
- 主人公:
- 実はDドームにいるバイオロイドたちの意思は確認している。
みんな口を揃えてシデンの術を解除してくれるなら、 どこへでもついていくと言っていた。 - 主人公:
- だから、あとはシデンがどうするかだ。
もしここに残ると言うなら、使える物資と食糧をDドームへ運ぶつもりだ。 - クノイチ・シデン:
……はは!はははは!
- 主人公:
- シデンは何故か笑い始めた。
- クノイチ・シデン:
おぬしは……こうなってもオルカに来いと言わんのじゃな?
- クノイチ・シデン:
ふふふ……優しすぎるのもここまでくると問題じゃろ。
- クノイチ・カエン:
それが、殿。
- クノイチ・ゼロ:
で、ござるな。
- クノイチ・シデン:
……ふっ……
- 主人公:
- シデンは深く深呼吸をした。
- クノイチ・シデン:
クノイチ・シデン、この恩義に報いるため…今日からお主に仕えよう。
- クノイチ・シデン:
…人間というのもあれじゃし、小僧と呼ばせてもらうぞ?
一応、年上じゃからな。 - ふふ…わかった。
- 主人公:
- 俺はシデンに手を差し出す。
- これからよろしく…シデン。
- クノイチ・シデン:
…………
- 主人公:
- シデンは俺の手をじっと見つめた。
- どうした?
- クノイチ・シデン:
人間と握手をするのは初めてじゃ。
- 主人公:
- シデンはそう言ってそっと俺の手を握った。
- クノイチ・シデン:
こんなに温かい手をしておるのじゃな……
本当に儂は、人間の魔の部分しか知らなかったというわけか…… - クノイチ・シデン:
これから、お主という光を…儂に見せてくれ。
<大戦乱~無限になく紫の雷~> END.