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クノイチ・ゼロ
はぁ……はぁ……

Transcription

  1. クノイチ・ゼロ:

    はぁ……はぁ……

  2. クノイチ・カエン:

    はぁ、はぁ…

  3. クノイチ・ハガネ:

    ふふふふふ……

  4. クノイチ・ゼロ:

    これが…アシカガ忍軍の力……

  5. クノイチ・カエン:

    敵の人形、斬っても斬っても、出てくる。

  6. クノイチ・ゼロ:

    一体一体が強いのに……これじゃあ……

  7. クノイチ・ハガネ:

    まぁ、頑張った方だよお前達。

  8. クノイチ・ハガネ:

    こっちのカラクリ忍者もかなり壊された……

  9. クノイチ・ハガネ:

    正直、ここまでやられるとはね。

  10. クノイチ・ハガネ:

    三流って言ったけど二流くらいには訂正してあげるよ。

  11. クノイチ・ゼロ:

    どーも、でござる……

  12. クノイチ・カエン:

    スミレ。

  13. クノイチ・ゼロ:

    はい。

  14. クノイチ・カエン:

    人形、まとまった時に、奥義、使う。

  15. クノイチ・カエン:

    そしたら、一瞬だけど、人形少なくなるから…

  16. クノイチ・カエン:

    その隙に、ハガネ、倒して。

  17. クノイチ・ゼロ:

    分かったでござる!

  18. クノイチ・ハガネ:

    何を企んでるのか知らないけど無駄だよ!

  19. クノイチ・ハガネ:

    さぁ!カラクリ忍者のおかわりだ!これで死ね!

  20. クノイチ・ハガネ:

    あははははは!

  21. クノイチ・カエン:

    人形、集まった……!

  22. クノイチ・カエン:

    今!

  23. クノイチ・カエン:

    火神降臨……!

  24. クノイチ・ゼロ:

    おお!あんなにいたカラクリ忍者が一瞬で!

  25. クノイチ・ゼロ:

    これなら!

  26. クノイチ・ハガネ:

    なに!?

  27. クノイチ・ゼロ:

    ハガネ!覚悟!

  28. クノイチ・ゼロ:

    雷神一閃!

  29. クノイチ・ハガネ:

    ぎゃあああああああ!

  30. クノイチ・ゼロ:

    やったでござる!

  31. クノイチ・ハガネ:

    ……

  32. クノイチ・ゼロ:

    こ、これは!?カラクリ!?

  33. クノイチ・カエン:

    身代わりの術?

  34. クノイチ・ゼロ:

    いつのまに……

  35. クノイチ・ハガネ:

    違うよ。最初から戦っていたのは私じゃなくて、そのカラクリ忍者さ。

  36. クノイチ・ハガネ:

    そんなことも見抜けなかったなんて…やっぱり三流だね!

  37. クノイチ・ハガネ:

    さあ!ここからが本番だよ!あはははは!

  38. クノイチ・ゼロ:

    そんな……

  39. クノイチ・カエン:

    ……

  40. クノイチ・カエン:

    スミレ…逃げて、ここは、私が……

  41. クノイチ・ゼロ:

    い、嫌でござる!また姉上を失いたくないでござる!

  42. クノイチ・ハガネ:

    馬鹿が!どっちも死ぬんだよ!

  43. クノイチ・ハガネ:

    カラクリ忍法!百鬼夜行!

  44. クノイチ・ゼロ:

    ここまででござるか…

  45. クノイチ・カエン:

    スミレ…!

  46. ???:

    そこまでじゃ。

  47. クノイチ・ハガネ:

    !?

  48. クノイチ・カエン:

    雷?

  49. クノイチ・ゼロ:

    炎…?

  50. クノイチ・ハガネ:

    私のカラクリ忍者たちが一瞬でやられた!?

  51. クノイチ・ハガネ:

    誰だ!!

  52. ???:

    そんなことを気にしておる場合か?

  53. クノイチ・ハガネ:

    後ろ―

  54. クノイチ・ハガネ:

    うぐっ……!

  55. ???:

    おぬしも…二流だったようじゃな?

  56. クノイチ・ゼロ:

    拙者たちがあんなに苦戦したハガネを一瞬で……

  57. クノイチ・カエン:

    動き…速い…相当な…手練れ……

  58. ???:

    そう構えるな、儂はおぬしたちの味方じゃ。

  59. クノイチ・カエン:

    味方……?

  60. クノイチ・ゼロ:

    残念でござるが…拙者たちに味方などおらぬ!

  61. ???:

    じゃろうな?

  62. クノイチ・カエン:

    ……やっぱり、敵……

  63. ???:

    敵だとしたら?どうするのじゃ?

  64. ???:

    おぬしたちがあれだけ苦戦していた相手を一瞬で殺した相手じゃぞ?

  65. ???:

    相手の力を見誤るな。そして、敵を見誤るな。

  66. ???:

    おぬしたちは経験がなさすぎる。

  67. クノイチ・シデン:

    儂の名はシデン。

  68. クノイチ・シデン:

    ムラサキ流の始祖じゃ。

  69. クノイチ・ゼロ:

    始祖…?

  70. クノイチ・カエン:

    あり得ない。

  71. クノイチ・シデン:

    ふぅ……

  72. クノイチ・シデン:

    面倒臭いが、この状況ですんなり信じる方が愚かじゃな。

  73. クノイチ・シデン:

    じゃが……

  74. クノイチ・シデン:

    儂のこの刀を見ればわかるじゃろう?

  75. クノイチ・カエン:

    ……炎…

  76. クノイチ・ゼロ:

    …雷……技を出すわけでもなく、持っているだけで刀から雷と炎が……

  77. クノイチ・シデン:

    おぬしたちの技は儂がこの刀…火神と雷神を振るう姿を再現するために編み出された技じゃ。

  78. クノイチ・シデン:

    一度戦って直に真のムラサキ流を味わってみるか?

  79. クノイチ・カエン:

    ……

  80. クノイチ・ゼロ:

    ……

  81. クノイチ・シデン:

    ふむ。とりあえず、本当に戦おうとするたわけではないようじゃな?

  82. クノイチ・シデン:

    場所を変えるぞ。そろそろアシカガの奴らがやってくる。

  83. クノイチ・ゼロ:

    ここは……

  84. クノイチ・シデン:

    儂の隠れ家じゃ。

  85. クノイチ・ゼロ:

    隠れ家と言うには立派な屋敷でござるな……

  86. クノイチ・シデン:

    そうじゃな、正体を隠して普通に生活をしておると言った方がいいかの?

  87. クノイチ・カエン:

    それで、カエンたちを連れてきて、どういうつもり?

  88. クノイチ・ゼロ:

    殺すならさっき殺していただろうし、何が目的でござるか?

  89. クノイチ・シデン:

    ふむ、どこから話そうかの……

  90. クノイチ・シデン:

    最初に話したが、儂はムラサキ流の始祖じゃ、じゃからもう何百年も前に引退しての……

  91. クノイチ・シデン:

    悠々自適に隠居生活をしておったのじゃが……

  92. クノイチ・シデン:

    数年前からアシカガ将軍の周辺がキナ臭くなってきての…

  93. クノイチ・シデン:

    気にはしておったが……

  94. クノイチ・シデン:

    儂は俗世にはなるべく干渉せんようにしておった…

  95. クノイチ・シデン:

    じゃが……

  96. クノイチ・シデン:

    どうもオウカの様子がおかしくての。

  97. クノイチ・カエン:

    オウカ…?

  98. クノイチ・シデン:

    そうか、おぬし…記憶を消されておったか……

  99. クノイチ・シデン:

    一応聞くが、そっちのスミレは分かるか?

  100. クノイチ・ゼロ:

    は、はい……母上の名前でござる……

  101. クノイチ・ゼロ:

    と、というかどうして拙者の名前を!?

  102. クノイチ・シデン:

    そこのカエンが普通に呼んでおったじゃろう…ちなみにおぬしの名前も知っておるぞ?ハツナ。

  103. クノイチ・ゼロ:

    ……

  104. クノイチ・カエン:

    ごめん…

  105. クノイチ・ゼロ:

    い、いや……姉上が謝ることではないでござるよ…

  106. クノイチ・シデン:

    はぁ……

  107. クノイチ・シデン:

    とにかく……ハツナはオウカを知らんのだな?

  108. クノイチ・カエン:

    うん…知らない。

  109. クノイチ・シデン:

    オウカ…クノイチ・エンライ…ムラサキ流の継承者にして、おぬしたちの母親じゃ。

  110. クノイチ・カエン:

    母上…

  111. クノイチ・ゼロ:

    ということは、母上はやはり生きておられるのでござるな!?

  112. クノイチ・シデン:

    そうじゃ、今はアシカガ将軍を守るくノ一じゃ。

  113. クノイチ・シデン:

    どうやら自分を死んだことにして、おぬしたちを遠ざけ、守ろうとしておったようじゃな。

  114. クノイチ・ゼロ:

    ……そうだったのでござるか……

  115. クノイチ・シデン:

    まぁ、その判断は何も不思議には思わん、くノ一とは主に仕え、主を守るために命をも捨てる者じゃ。

  116. クノイチ・シデン:

    愛する娘がおるのなら、そういう判断もするじゃろうて。

  117. クノイチ・シデン:

    ところが……おぬしたちの母親の様子は今から一年ほど前から急におかしくなった。

  118. クノイチ・ゼロ:

    一年前……

  119. クノイチ・ゼロ:

    拙者と姉上が襲われた時期とほぼ一致するでござるな……

  120. クノイチ・シデン:

    儂はな…将軍家やこの国がどうなろうと構わんと思っておる。

  121. クノイチ・シデン:

    隠居の身じゃからな。

  122. クノイチ・シデン:

    じゃが……

  123. クノイチ・シデン:

    オウカが…ムラサキ流の者が“ツキカゲ流”に喧嘩を売られて負けることだけは絶対に許せん。

  124. クノイチ・シデン:

    ムラサキ流は儂が作った流派じゃからな。

  125. クノイチ・カエン:

    ツキカゲ流?

  126. クノイチ・シデン:

    昔から何かと因縁があっての。ライバルのようなものじゃ。

  127. クノイチ・シデン:

    恐らく、将軍周辺の事件はツキカゲ流の仕業じゃろう。

  128. クノイチ・シデン:

    さっきのあのハガネというくノ一もツキカゲ流……そやつが室町で好き勝手暴れられとるのが何よりの証拠じゃな。

  129. クノイチ・シデン:

    アシカガ将軍とオウカはツキカゲの術で操られておる可能性が高い。

  130. クノイチ・シデン:

    まぁそういうことで、儂も動き出すことにしたのじゃが……

  131. クノイチ・シデン:

    そんなところにおぬしたちがハガネが縄張りにしている土地にまんまとやって来た。

  132. クノイチ・ゼロ:

    うっ…

  133. クノイチ・カエン:

    ウッ…

  134. クノイチ・シデン:

    最初は殴り込みでもかけるつもりかと思って感心しておったのじゃが、普通に罠に嵌りおって…食べていたソバを噴き出してしまったわい。

  135. クノイチ・シデン:

    そこで話は戻る。

  136. クノイチ・シデン:

    おぬしたちはくノ一として未熟すぎる。

  137. クノイチ・シデン:

    今のままではいつか寝首を掻かれて終わるのがオチじゃ。

  138. クノイチ・シデン:

    ハガネは恐らく最弱の部類じゃぞ。

  139. クノイチ・ゼロ:

    そんな……

  140. クノイチ・シデン:

    じゃから……

  141. クノイチ・シデン:

    儂が、一から…いや、零からおぬし達を鍛えてやる。

  142. クノイチ・シデン:

    真のムラサキ流を叩き込んでやろう……